初対面でのヒアリングで全てが決まる

新規顧問先の獲得。それは、会計事務所の経営において、最重要課題と言っても過言ではない。安定的に新規の顧問先を獲得し、既存の顧問先の流出を防げば、基本的に売上は右肩上がりの曲線を描く。
しかし、それほど重要な新規の顧問先獲得のための独自の対策を講じている会計事務所はさほど多くはないのが現状である。会計事務所を探している顧客は、認体何を望み"、どういつだポイント"で選んでいるのか。今回は前号に引き続き、あんてながプロデュースした会計事務所のマッチング事例をベースに、“経営者の会計事務所選びのメカニズム“をあぶり出したい。
「どんなに気になっても、もう一度お会いさせて頂くという気持ちにはなかなかなれないですね」これは、実際にあんてながマッチングした経営者の生の声である。新規顧問先獲得のチャンスに、一度目はない。一期一会と考えるべきであろう。特にインターネットで会計事務所を探している経営者は、自ら検索するくらい急いでいる。
しかも経営者は会計事務所を探す場合、複数の会計事務所を比較検討することが多い。既存顧客の紹介によるケースは例外として、その殆どの場合一度のプレゼンで経営者の最新のニーズを聞き出し、その有効な対策を、具体的手法と実績をもって説明する必要があるのである。
「最初から自分の事務所のことばかり説明する所長は、よっぽどお客に困っているのかと疑ってしまいます。税理士を探すからには、それなりの理由があるわけです。そこを聞いてこない先生は、対象
外ですね」
これも、実際の生の声である。経営者は、この先ずっと付き合っていけるかどうかじつと観察している。そういう意味では、まず最初に相手の依頼動機を確認するのが賢明な方法だと言えよう。
特に最近多いのが、資金調達の相談だ。100年に一度の経済危機を背景に、リストラを背景とした独立開業資金、運転資金ニーズが急増している。あんてなへの税理士紹介依頼案件でも、次の会計事務所に期待するサービス内容の上位に資金調達業務がきている。
そういった経営者の二ーズの高い資金調達手法を提案するためには、依頼主のキャッシュフロー状況、公的資金制度の活用状況、調達資金の用途等、まずは現状を詳しくヒアリングする必要がある。
そして、その経営者の現在の状況にマッチした提案と過去の実例をわかりやすく伝え、「この先生に任せれば、大丈夫だな」と感じてもらえるかどうかが勝負所だ。弊社がマッチングした飲食店を経営する山本氏(仮名)は、こう語る。
「やはり税理士さんは今後ずっとお付き合いしていくことを前提にしていますから、慎重に選びたいですね。そういう意味では、何人の方にもお会いしてそれぞれの事務所の強みを把握した上で、どこにお願いするか決めたいと考えました。今回はグーグルで税理士紹介というキーワードで検索し、あんてなさんのホームページを見て依頼させて頂きました。そのホームページには私が欲しい情報が全て掲載されていましたので、迷いはなかったですね。」
「だから他には一切頼みませんでした。今回も何人かの税理士さんにお会いさせて頂いたのですが、やはり一番聞きたいのは先生方が、御自身で経験されている話です。それが、その事務所が持つ真のサービスカだと思うんです。毎月の会計業務は計算作業的な部分ですから、それよりも人間しかできないことをやってもらえないと、お願いする意味はないと思います。よく“大丈夫です"と答える先生がいらっしゃいますが、その先を知りたい。具体的に何をしてくれるのか、何ができるのか。それが知りたいんです」
では、具体的にどのようにすればいいのであろうか?税理士紹介の依頼が来た場合、まず最初に依頼主の依頼内容とホームページをチェックする。そして、それぞれのシナリオを準備する。依頼内容が明示されている場合、依頼主はそれらを優先順位の高いものとして認識しているはずなので、面談時に必ず聞いてくる。ここは、他の事務所と差別化を図る絶好のチャンスになる。
例えば上記の資金調達のケースの場合、資金調達手法の一覧図を作り、それを経営者と突合せながら相談に乗るのも有効な手法であろう。この時、親身になって相談しやすい雰囲気を作ることも大きなプレゼンテーションの要素だ。
人材採用支援事業を手掛けるシンクトワイス株式会社代表取締役猪俣氏は、自らの経験をこう語ってくれた。
「あんてなさんに何人か税理士の先生を御紹介して頂いた時に、いくつか見させて頂いたポイントがあります。私の場合創業時での顧問契約でしたので、これからずっとお付き合いさせて頂く上で同じ位の年代の、気軽に相談できそうな方というのが大事なポイントでした。
やはり、面談時に双方にとって良好なコミュニケーションが成立しているかどうかは大事ですね。先生方にとっては、新規でお客が取れるかどうかの瀬戸際ですから、多少焦る気持ちもわかりますが(笑)。特に自分の事務所の説明ばかりで、一方的に話をされる方がいらっしゃるのには驚きました。PRも勿論大事ですが、やはりこちらの立場に立って一緒に考えてくれる方には好感が持てますね」
では“一緒に考える“というスタンスを、どう見せていくか。そこで依頼内容とは別に、大きな手が
かりになるのがホームページである。新規での創業以外は、今やホームページを持たない企業はないと言っても過言ではない。そこには、依頼主の業態、ビジネスモデル、資本金、従業員数、売り上げ、取引先等、課題のヒントとなる事実が溢れている。
事前に依頼主のホームページをチェックし、概要を把握すると同時に想定課題を設定し、そのソリューションイメージをいくつか用意しておく。理想は、同業界の顧問先企業での実績がある場合だ。守秘義務等の関係で詳細は語れなくとも、同じ業界についての情報があるのとないのでは、イメージは大きく変わる。
「面談時に弊社が手掛けている人材紹介事業のビジネスモデルを知っている先生と、そうではない先生とでは、やはり話す次元が違いましたね。顧問契約においては、通常の税務決算以外にいろんな相談ができるかどうかは、大きな判断基準だと思います。その時、税理士の先生が、話しやすいスタイルかどうかという点と同じ業界を知っているかどうかという点が大きいと思います。
そこを上手にPRして頂ければ、経営者は安心するのではないでしょうか。よく会計事務所のホームページによくある質問コンテンツが掲載されていますが、面談用に業種別FAQを作成し、準備するのも手かも知れませんね」
依頼主の相談項目の想定問答と、業種別FAQを準備する。そして、まずは依頼主の話に耳を傾け、解決策を提示していく。
「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず」これこそ、新規顧問先獲得の要諦
だと言えよう。
![]() |
「数ある会計事務所の中で、どこが自社にとって最良なのか?」 会計事務所さがしでお悩みの方は「税理士紹介ガイド」にご相談ください。 全国の会計事務所情報を持つ私たちが、貴社に最良のビジネスパートナーをご紹介いたします。
税理士の顧問料は、会社の規模や税理士との関与度合によって変わってきますが、
私たちは、税理士への適正な顧問報酬は、適正なサービスの対価だと考えています。
ご登録頂いている各所の会計事務所と交渉し、お客様の要望に沿った税理士を選定いたしますので、お気軽に相談下さい。
0120-166-994

